彼女の肉体表現を語るうえで外せないのが、ワーナーミュージック・ジャパンからリリースされ社会現象を巻き起こした『美人』の存在です。容姿端麗であることを絶対視する世間の歪んだ美意識に対し、彼女は自らの身体と言葉を鋭利なナイフのように研ぎ澄ませて対峙しました。YouTubeで公開されたミュージックビデオは、国内外で凄まじい再生回数を記録し、既存の価値観を根底から揺さぶりました。
日本のヒップホップシーンにおいて、ここまで生々しく自身のコンプレックスや痛みをエンターテインメントへと昇華させたアーティストがいたでしょうか。過去の屈辱も傷跡もすべてステージ上で剥き出しにし、艶やかな輝きへと変換していく彼女のスタンスは、見た目の派手さを超えた圧倒的な説得力を放ち続けています。