そもそも「ワンチャン」とは、英語の「One Chance(ワンチャンス)」に由来し、「もしかしたら可能性がある」「ひょっとするとワンチャンスあるかもしれない」という微かな希望や仮説を表現する言葉だ。現在の日本語表現としては、単に勝算がある場面だけでなく、「ワンチャン寝坊した(=ひょっとすると寝坊したかもしれない)」「ワンチャン雨降るかも(=もしかすると雨が降る可能性がある)」といったように、ワンチャンスという言葉の元来の意味を超え、自分の推測や可能性をゆるく提示する副詞的な役割まで果たしている。
しかし、この軽やかさこそが落とし穴だ。プライベートな雑談なら「ワンチャン行けるかも!」で済む話も、ビジネスの現場で「ワンチャン納期に間に合います」と口にすれば、取引先や上司は「確実に間に合うのか、それともギャンブルなのか」と混乱する。カジュアルな若者言葉としての正しい使い方と、フォーマルな場面で致命的な誤解を招くビジネスNG例の違いを理解しておかなければ、仕事上の信用を失うことにもなりかねない。