志賀直哉と太宰治の確執!文壇史に残る二大巨匠の対立と愛憎の真相

志賀直哉と太宰治の確執!文壇史に残る二大巨匠の対立と愛憎の真相

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志賀からの批判に黙っていられなかった太宰は、晩年の連載エッセイ『如自我聞』にて猛烈な反撃に出る。「うぬぼれている」「弱者をいたぶる貴族趣味」と、志賀の人間性と文学的権威を直接的に攻め立てた。その舌鋒は容赦がなく、文壇関係者を大いに震撼させた。

同時に書き進められていた遺作『人間失格』にも、その影は色濃く投影されている。主人公・大庭葉蔵が抱く「人間に対する恐怖」と「道化の仮面」は、権威的な文壇や志賀的な「正しさ」に対する太宰流の抵抗の表明でもあった。

傷つきやすい自尊心を守るためにペンを剣に変えた太宰。しかし、その激しい批判の裏側には、最後まで「神様」に認められたかったという切ないまでの承認欲求が透けて見える。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。