古宇利島が「アダムとイブ」に似た独自の創世神話を持つことから、別名「恋の島(くいじま)」とも呼ばれるゆえんは、島の北側に位置するティーヌ浜に立ち寄ればすぐに理解できる。波の侵食によって長年月をかけて削り取られた2つの奇岩——通称「ハートロック」が、引き潮の時に見事なハートのシルエットを描き出す。
テレビCMのロケ地として一躍有名になったこの場所だが、観光客が押し寄せる昼間の時間帯を避け、波音だけが響く早朝に訪れるのが通の過ごし方だ。寄せては返す白い波頭、足裏に心地よいサラサラの白い砂、そして潮の香りに混ざる亜熱帯植物の匂い。自然の造形美が織りなすロマンチックな空間は、今も変わらず訪れる人の心を惹きつけてやまない。