近年実施されたメルヴェール箱根強羅のリニューアル情報において、最も大きな注目を集めたのが露天風呂付き客室の新設とラウンジスペースの大幅改修です。滞在の快適性は格段に向上しています。
メルヴェール箱根強羅の客室露天風呂は、強羅の澄んだ空気と木々の緑を間近に感じながら、好きな時間に何度でも湯浴みを楽しめるプライベート設計となっています。大浴場の混雑を気にせず、自分だけの時間軸で読書や温活に没頭できる仕様は、記念日利用やワーケーションを兼ねた一人旅でも極めて高い支持を集めています。
一方で、客観的な視点から指摘しなければならないハード面の弱点も存在します。元々の建物が有するレイアウトの制約上、一部の通路や水回りには改装前の名残が感じられる箇所があります。また、大浴場にはサウナや水風呂が整備されているものの、近年流行しているスーパー銭湯のような巨大なアミューズメント性を期待すると、ややこぢんまりとした印象を受ける可能性があります。
大浴場には大涌谷からの引き湯(硫酸塩・塩化物泉)が注がれており、泉質そのものの効能や温浴効果は申し分ありません。古さをモダンなデザインと温かみのある照明で上手に調和させているものの、「完全な最新鋭タワーホテル」の無機質な完璧さを求める層には、細部に時代感を感じさせる瞬間があることは事実です。