大手IT企業に勤務する30代システムエンジニアの男性Aさんは、取材に対して自らの恐怖体験を次のように語りました。
「20代半ばから首をポキポキ鳴らすのが癖でした。鳴らさないと首に鉛が詰まったような不快感があり、1日に何十回も自分で首を左右にひねっていました。ある日、いつものように強く首をひねった瞬間、『パキッ』という異常な音とともに首の奥に激痛が走り、右腕全体が火傷したような感覚に襲われました。診断は頸椎椎間板ヘルニア。無理に鳴らし続けたことで痛んだ軟骨が一気に飛び出していたのです。半年間、右手の握力が15kgまで落ち、タイピングすらままなりませんでした」
ネット上の質問コミュニティ(Yahoo!知恵袋や大手掲示板)を精査しても、「首を鳴らし続けたら首こりが悪化して慢性頭痛になった」「耳元でジャリジャリ音が止まらなくなり眠れない」という悲痛な相談が後を絶ちません。
ここで、異音を放置し続けた場合の進行プロセスを首の異音放置リスクまとめとして確認しておきましょう。
放置された筋肉の過緊張は、頸椎の生理的前弯(緩やかなC字カーブ)を失わせ、いわゆる「ストレートネック」を固定化させます。人間の頭部は体重の約10%(成人で約4〜6kg)の重量がありますが、頭部が前に15度傾くだけで首にかかる負荷は約12kg、60度傾くと約27kgに達します。この過剰な負荷が日常化すると、関節軟骨の変性、椎間板の菲薄化、骨棘形成へと雪だるま式に悪化が進んでいくのです。