「暇つぶしに通話できる友達がほしい」「誰でもいいから愚痴を聞いてほしい」という軽い好奇心から、非公式のLINE友達募集掲示板に自身のIDを書き込むユーザーは少なくありません。しかし、現場のサイバーパトロールや被害者相談窓口のデータが示す現実は、一般の利用者が思い描くような「気軽な出会い」とはかけ離れています。
国民生活センターやサイバー犯罪相談窓口に寄せられた実例を検証すると、掲示板を通じて接触してくる相手の大半は、一般の個人ではなく組織化された詐欺グループや悪質マーケティング業者です。SNSや知恵袋などのコミュニティにも、「IDを登録した数分後から見知らぬアカウントから数十件の追加通知が押し寄せた」「親しく雑談していた相手から急に怪しい投資グループに招待された」といった切迫した告白が溢れています。
かつては粗悪な日本語による定型文スパムが主流でしたが、昨今は対話型AIを組み込んだ自動返信ボットが普及し、数日間にわたってごく自然な日常会話を交わしながら親近感を抱かせ、タイミングを見計らって悪質なURLを踏ませるという高度な心理誘導が横行しています。警戒心を解いた一般ユーザーが被害に遭うハードルは、かつてないほど低くなっているのが実情です。