上村ひなののパブリックイメージとして定着している「へんてこ」「変化球」という個性。彼女自身もファンに向けて自らを「変な性格」と称し、日経エンタテインメント!の長期連載をまとめた著書のタイトルにも『へんてこスイッチ』と名付けるなど、自身の特異性をポジティブに受け入れています。
しかし、ここで見落としてはならない盲点があります。ネット上では時折「天然ボケで計算のない不思議ちゃん」というラベルを貼られがちですが、実態は正反対です。彼女の放つ一言や奇抜な発想は、徹底した状況把握とサービス精神に裏打ちされた高度なプロ意識の産物です。
バラエティ番組で見せる秀逸な回答は、番組の空気感や前後の発言者の流れを瞬時に読み切った上で繰り出されています。また、ドラマ『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』で演じた結愛せるふ役の現場でも、監督や共演者から「台本の意図を汲み取るスピードが非常に早く、真面目でストイック」と絶賛されていました。「へんてこ」という鎧をまといながら、その内側には誰よりもグループの看板を背負う責任感と、冷静なメタ認知能力が同居しているのです。