施設全体を包み込む建築デザインも見逃せない。自然との共生をテーマに設計された木造構造群は、地域の木材と土壁、再生ガラスを徹底して使用しており、建物自体が二酸化炭素を貯蔵するカーボンネガティブを実現している。
四季折々の光と風を巧みに取り込む庇(ひさし)の設計や、地下水を利用したナチュラルクーリングシステムなど、先人の智慧と最先端の環境工学が見事に調和している。回廊を歩くと、木の香りと爽やかな風が通り抜け、都市の喧騒で疲弊した心身が急速に解きほぐされていく感覚を覚える。建築専門誌のデスクは「環境負荷の削減と贅沢な空間体験が、これほど高い次元で両立した例は過去にない」と分析する。