戸谷公人を語るうえで欠かせないのが、実の父親である伝説的声優・故・戸谷公次氏の存在です。公次氏は『機動戦士ガンダム』のカツ・ハウィン役、『聖闘士星矢』のカプリコーンのシュラ役、『北斗の拳』のジャギ役など、数々の名作アニメで強烈な印象を残した名優でした。
2006年に父が他界した際、公人はまだ10代半ばでした。偉大すぎる父親の名前は大きな誇りであると同時に、同じ表現の世界で生きる彼にとって重圧でもあったと明かされています。
アミューズ退所後、父が生前所属していた名門「青二プロダクション」へ移籍した経緯には、亡き父の背中を追い、声優業により本格的に打ち込みたいという強い覚悟がありました。二世タレントという甘えを排し、自らの声で道を切り拓こうとした姿勢は、多くの関係者やファンから温かく見守られました。