家庭菜園や農家直売所で生の若桃(摘果桃)を手に入れた際、絶対に知っておくべき重要な注意点があります。それは「生のまま大量に食べてはならない」という点です。
桃や梅、アンズ、スモモといったバラ科サクラ属の未熟な種子や果肉には、自己防衛のための天然成分である「アミグダリン(青酸配糖体)」が含まれています。アミグダリン自体は無毒ですが、生で口にして体内の酵素(エムルシン)や腸内細菌と反応すると、有害なシアン化水素(青酸)を微量に発生させるリスクがあるためです。
「それでは、市販の若桃スイーツを食べても大丈夫なのか?」と不安に思うかもしれませんが、心配は無用です。アミグダリンを分解する酵素は熱に弱く、しっかりと加熱調理(茹でこぼし・長時間の加熱殺菌)を行うこと、または糖蜜やアルコールにじっくり浸漬させることで完全に失活・分解されます。市販の瓶詰め甘露煮やコンポートは、厳格な温度管理と加工基準を経て製造されているため、子どもから高齢者まで安心してその美味しさを堪能できます。