運ばれてきたにしんそばをより美味しくいただくためには、ちょっとした伝統的な作法があります。老舗・松葉のスタイルでは、鰊がそばの下に隠れるように盛り付けられているのが基本です。
まずは鰊をそばの熱い出汁の中にしっかりと沈め、数分間待ちます。熱によって鰊の脂と甘辛いタレが出汁にじんわりと溶け出し、同時に引き締まっていた魚の身がふっくらと柔らかさを増します。
中盤以降は、京都特有の薬味である「黒七味」や「粉山椒」を少量振りかけるのがおすすめです。山椒の爽やかな痺れと柑橘系の香りが、濃厚な甘露煮の脂感をキリッと引き締め、出汁の風味をさらに立体的に際立たせてくれます。