ファンの間で今なお熱烈に支持されているのが、いわゆるヒグマ最強説です。この仮説が生まれた最大の契機は、彼が放った「お前のような生意気な奴を56人殺した」という発言にあります。このセリフを起点として、ネット掲示板やSNSでは「シャンクス級の大物を56人屠ってきたのではないか」という飛躍した解釈が生まれ、ヒグマの56皇殺しの元ネタとして定着しました。
読者がヒグマを「最強」と呼びたくなる理由は、単なる言葉遊びだけではありません。作中の描写を冷静に振り返ると、以下のような離れ業を平然と成し遂げているからです。
・見聞色の覇気の達人であるはずの赤髪海賊団幹部たち(ベックマン、ヤソップ、ラッキー・ルウ)に囲まれながら、煙幕ひとつで完全に見失わせる
・シャンクスが全く反応できない速度でルフィを拉致し、小舟を出して沖合まで脱出する
・世界屈指の海賊旗を掲げるシャンクスに対し、一切の気後れなく挑発を繰り返す
後の描写でシャンクスが世界最強クラスの覇王色の覇気の持ち主であることが判明するにつれ、「そのシャンクスの間合いから煙幕で逃亡したヒグマは、実は神速の見聞殺しを使っていたのではないか」というネタ考察が加速しました。シリアスな公式設定と初期描写のギャップが生み出した、極めて愛すべきインターネットミームと言えます。