田中好子さんの私生活を語るうえで欠かせないのが、1991年に結婚した夫・小達一雄氏の存在です。小達氏は実業家であり、27歳の若さで白血病により急逝した伝説の女優・夏目雅子さんの実兄にあたります。田中さんと夏目さんは生前から親交が深く、夏目さんが亡くなった後、悲しみを共有するなかで小達氏との交際が始まり、ゴールインに至りました。
結婚後、田中さんは義理の妹となった夏目雅子さんの遺志を継ぐ活動にも尽力しました。白血病患者のための「夏目雅子ひまわり基金」の立ち上げや、抗がん剤治療による脱毛に悩む患者へのかつら(ウィッグ)支援活動など、公私にわたり小達家を支え続けました。夫との間に子供はいませんでしたが、夫の連れ子や親族を実の家族同然に愛し、家庭内では細やかな気配りを欠かさない良妻として知られていました。
病に倒れてからの夫・小達氏の献身は凄まじく、最新の治療法を求めて奔走し、最期の瞬間までベッドサイドで手を握り続けました。夫は告別式後の会見で「彼女は弱音を一切吐かず、最期まで立派でした。妻を誇りに思います」と語り、深い敬意を示しました。華やかな芸能界の裏で、小達家との間に築かれた強固な信頼と家族愛が、田中さんの過酷な闘病を精神的に支えていたことは間違いありません。