視点を昼の世界へと移してみよう。語源としてのラウンジは、ホテルや空港におけるホスピタリティ産業の象徴として磨かれてきた歴史を持つ。日本航空(JAL)のサクララウンジやダイヤモンド・プレミアラウンジを訪れたことがある者なら、その静寂と上質なサービスがもたらす価値を直感的に理解できるはずだ。喧騒から切り離され、選び抜かれた軽食と美酒を味わいながらフライトを待つ時間は、移動という行為を上質な体験へと昇華させる。
興味深いことに、夜の歓楽街で発達したラウンジも、本質的にはこの空港や高級ホテルの思想を色濃く受け継いでいる。どちらも根底にあるのは「選ばれた者に対するノイズのない環境の提供」だ。夜のラウンジは、ナイトビジネスの手法を取り入れながらも、ホスピタリティの本質である居心地の良さとプライベート性の担保を極限まで追求したハイブリッドな空間と言える。