紀州のドン・ファン裁判と遺産13億円の結末!怪死事件の全真相

紀州のドン・ファン裁判と遺産13億円の結末!怪死事件の全真相

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事件当夜の真相を解明する上で、最大の謎であり続けているのが「死因となった覚醒剤がどのようにして野崎氏の体内に入ったのか」というメカニズムです。和歌山県警の司法解剖によると、死因は急性覚醒剤中毒。血中からは通常の使用量を大幅に超える高濃度の薬物が検出され、さらに胃や腸の内容物からも多量の未吸収成分が検出されました。

この病理データから導き出された科学的事実は、静脈注射ではなく「経口摂取(口から飲み込んだこと)」です。しかし、覚醒剤は極めて強い苦味と独特の刺激臭を持っています。大人が気付かずに致死量の粉末や液体を通常の飲食に紛れて飲み干すことは困難であるとする法医学者の指摘があり、これが公判での最大の論争点となりました。

自著『紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男』の中で、野崎氏は女性への執着と自身の精力保持について赤裸々に語っていました。「元気に夜の営みを続けるためならあらゆる精力剤や高額サプリを試す」という強烈な行動パターンを周囲も認知していたため、弁護側は「精力増強剤と偽られて自ら服用した、あるいは本人が快楽目的で摂取した過剰投与事故」という仮説を提示しました。一方、検察側は「強い酒や濃い味の料理に混ぜて無理やり、あるいは騙して飲ませた」と主張。致死量に至る摂取が「強制」だったのか「自発」だったのかを証明する物理的証拠は現場に残されていませんでした。

山田 真由
著者

山田 真由

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