本作が映画史に刻まれる大きな要因となったのが、従来のヤクザ映画の様式美を完全に解体した「容赦のない処刑描写」と、予測不可能な死亡順です。登場人物たちがどのような末路を辿ったのか、作中での退場順に追っていきます。
第1作『アウトレイジ』における死の連鎖は、大友組の岡崎(坂本真)が村瀬組に殺害されたことから口火を切ります。続いて逃走を図った村瀬組の飯塚(塚本高史)が新幹線内で大友組に射殺され、大友組事務所を急襲された安倍(森永健司)も命を落とします。村瀬は一度は命拾いしたもののサウナで大友に射殺され、兄弟分を見捨てた池元も大友によりカジノで銃殺されました。大友組幹部の武(白竜)らが次々と消される中、最大の衝撃を与えたのが水野の最期でした。警察から釈放された直後に山王会の追っ手に拘束され、首にロープを巻き付けられた状態で車を発進させられ、惨たらしい斬首という形で即死します。そしてラスト、関内を加藤が裏切り射殺。その罪を着せられた小沢もその場で加藤の凶弾に倒れました。
続く『アウトレイジ ビヨンド』では、加藤の専横に反発した山王会古参の富田が粛清され、木村を慕っていた若手の嶋(新井浩文)と小野(桐谷健太)が無残に殺害されます。その後、大友の復讐劇が開始。出世して傲慢を極めていた石原は、大友によってバッティングセンターの打席に椅子ごと縛り付けられ、ピッチングマシンから放たれる無数の剛速球を顔面に浴びせ続けられて撲殺という凄惨な処刑を受けました。加藤の側近・舟木(田中哲司)も拉致・自供の末に射殺。引退に追い込まれた加藤は、パチンコ店を出た路地で大友にめった刺しにされて絶命します。そして映画の幕切れ、全てを裏で操っていた黒幕・片岡刑事が、木村の墓前で大友によって無言のまま撃ち殺されるという衝撃の結末を迎えました。
完結編『アウトレイジ 最終章』では、花菱会と張グループの小競り合いから木村組の幹部が犠牲となり、花菱会のヒットマン丸山(原田泰造)が大友らに始末されます。木村自身も花菱会内部の暗闘の道具として配下に裏切られ射殺。大友は張会長を愚弄した花田の口内に爆薬を詰め込んで爆殺し、組織を私物化していた野村会長は西野と中田によるクーデターで拉致され、首から下を道路に埋められた状態で車に轢かれて死亡しました。そして最後、全ての因縁に決着をつけた大友自身が、敬愛する張会長に累が及ばぬよう、李の眼前で自らの頭部を撃ち抜いて自決。シリーズに幕を下ろしました。