渡辺麻友 芸能界引退の真相について、当時の所属事務所であるプロダクション尾木は2020年6月1日、「健康上の理由で芸能活動を続けていくことが難しい」という渡辺さん本人からの申し入れを受理し、専属契約を終了したと公表しました。月はじめの電撃発表であり、ファンや芸能界に大きな激震が走りました。
この「健康上の理由」の正体について、当時は様々な憶測が飛び交いましたが、本質は過剰適応による心身の摩耗にあったと言われています。2015年に放送されたドキュメンタリー番組『情熱大陸』(TBS系)で、彼女が残した言葉は今なおメディア関係者の間で語り継がれています。
「AKBは真面目な人が損をするような場所」「アイドルは幻想を見せる仕事だから、自分の本音を出すのが怖い」
10代前半でグループに加入し、第6回選抜総選挙で念願の1位を獲得。常に「王道アイドル・まゆゆ」であり続けるために、私生活を徹底的に犠牲にしてきました。卒業後に進出したミュージカルやNHK連続テレビ小説『なつぞら』(2019年)でも女優として高評価を得ていましたが、完璧を求めるあまり自らを限界まで追い詰めていたことは、当時のスタッフからも度々明かされています。
彼女が選んだ引退は、スキャンダルによる逃避でも結婚による寿退社でもなく、「渡辺麻友という偶像をこれ以上すり減らさないための、命がけの自己防衛」でした。この本質を理解せず、「本当は結婚したから辞めたのではないか」と結論づけるのは、彼女がアイドル人生に捧げた覚悟を歪める短絡的な見方と言わざるを得ません。