実機プロジェクトの成功を受け、SNSやネットコミュニティでは「市販化されたら自分も乗ってみたい」「誰でも練習すれば乗れるのか」といった声が散見されます。しかし、ここには航空法と操縦技術における極めて高いハードルが存在します。
誤解1:免許なしで誰でも自由に空を飛べる?
日本の航空法規上、M-02Jのような自作動力付き航空機を飛行させるには、国土交通省航空局からの厳格な「試験飛行許可」や各種基準のクリアが必要です。勝手に空き地や一般空域で飛ばすことは法的に厳しく制限されています。
誤解2:グライダー感覚で簡単に操縦できる?
八谷和彦氏自身、M-02Jを自ら操縦するために事前にグライダーの操縦資格を取得し、過酷な訓練を積み重ねています。無尾翼機は通常の航空機に比べてピッチ(縦方向)やロール(横方向)の安定性を保つのが極めて難しく、急激な気流変化に巻き込まれた場合、失速や操縦不能(スピン)に陥る危険性が跳ね上がります。「風の谷のナウシカ」のように直立して大気を感じながら飛ぶには、卓越した身体能力と風況を瞬時に読むプロフェッショナルな鑑識眼が不可欠です。