結論から明言すれば、ファンビ寺内で取り扱われているブランド品はすべて真正品(本物)です。創業から70年以上の歴史を持つ総合卸商社「株式会社寺内」が運営しており、偽物を販売して得られる一時的な利益よりも、長年培った卸問屋としての信用失墜リスクのほうが比較にならないほど甚大だからです。
それにもかかわらず、なぜネット上では「偽物ではないか」という噂が絶えないのでしょうか。現場の検証から、主に3つの理由が浮かび上がってきます。
第1の理由は、百貨店や直営ブティックとの「販売環境のギャップ」です。ファンビ寺内はあくまで会員制の卸問屋であるため、店内は過度な装飾を排した実用的な陳列が中心です。直営店のように白手袋をはめたスタッフが恭しく商品を差し出す接客はなく、高級バッグがハンガーや透明ビニールに入った状態で整然と並んでいます。この庶民的で活気ある問屋の空気感と、超高級ブランドのイメージが結びつかず、直感的に「本物なのだろうか」と錯覚してしまう利用者が後を絶ちません。
第2の理由は、付属品やショッパー(紙袋)の仕様の違いです。直営店で購入した際に付属するシーズン限定のリボン、専用ショッパー、店舗印が押された独自の保証カードなどは、原則として付属しません。付属するのはブランド元が製品に元々付けているコントロールカードや保存袋などの基本セットのみです。この包装の簡素さが、ブランド直営店での購入体験に慣れた層に疑念を抱かせる一因となっています。
第3の理由は、人間の消費心理に根ざす「安さへの不信感(価格の認知的不協和)」です。定価20万円を超えるプラダやセリーヌ、ボッテガ・ヴェネタなどのアイテムが、何の訳ありでもなく数万円単位で安く売られている光景を目の当たりにすると、「安すぎるものには裏があるはずだ」と無意識に防衛本能が働くのです。