ナレーターとしての印象が強い森本レオですが、俳優・声優としてのキャリアも極めて重厚です。映画『銀河鉄道の夜』でのカンパネルラの父親役をはじめ、劇場アニメや洋画の吹き替えでも、知的でどこか哀愁を帯びたキャラクターを見事に演じ切ってきました。
テレビドラマにおいても、飄々とした中に深い人間味を感じさせる脇役として数々の名作を彩りました。サスペンスドラマの癖のある大学教授役や、ホームドラマでの温厚な父親役など、彼が画面に登場するだけで場面の空気が柔らかく、かつ深みを増す独特の存在感を放っていました。
激しい感情をむき出しにするのではなく、抑えめなトーンで観客の想像力をかき立てる演技スタイルは、まさに彼だけの専売特許です。声優・俳優の枠組みを超えた表現者として、日本の映像・音声カルチャーに遺した足跡は計り知れません。