華やかな表舞台の裏で、大原さんの晩年は病魔との過酷な戦いの連続でした。1975年に国指定の難病であるギラン・バレー症候群を発症。手足の麻痺や激しい痛みに襲われ、一時休業を余儀なくされました。
1999年には同病が再発し、さらに乳がんの手術や重度のうつ病、整形手術の後遺症など、心身ともに極度の疲弊状態に陥っていきます。完璧主義者であるがゆえに「衰えた姿を人前に見せたくない」と周囲との接触を自ら断ち、徐々に世田谷の自宅へ閉じこもるようになっていきました。晩年に交わされた電話や手紙には、孤独への恐れと女優としてのプライドの間で揺れ動く悲痛な叫びが綴られていました。