結論から言えば、公然の事実としてピコ太郎を演じているのは古坂大魔王その人です。しかし、バラエティ番組や公式インタビューにおいて、古坂大魔王は一貫して「自分はピコ太郎のプロデューサーであり、彼とは別人である」というスタンスを崩していません。
公式プロフィールにおいて、ピコ太郎は「1963年7月17日生まれの千葉県出身シンガーソングライター」(妻は78歳のタミさん)、一方の古坂大魔王は「1973年7月17日生まれの青森県出身のお笑いタレント・音楽プロデューサー」と設定されています。生年月日がまったく同じ「7月17日」でありながら年齢差が10歳あるというユーモア溢れる設定は、古坂大魔王が長年培ってきたコント作法と緻密なブランディングの賜物です。
なぜここまで頑なに「別人設定」を守り続けるのか。当時のメディア取材や関係者の証言によると、古坂自身が「古坂大魔王という芸人のフィルターを通すと、どうしてもお笑いの文脈で批評されてしまう。純粋な音楽・リズムネタとして世界に届けるには、独立した強烈なキャラクター(ペルソナ)が必要だった」と語っています。この徹底したロールプレイこそが、言葉の壁を越えて世界中の子どもから海外セレブまでを惹きつけた最大の要因といえます。