井上尚弥と中谷潤人の対決における最大の障壁として立ちはだかるのが、国内における配信プラットフォームの利害対立です。現在、井上尚弥の国内戦はNTTドコモが運営するLeminoがメインスポンサー兼配信元として巨額の投資を行っており、大橋ジム興行の中核を担っています。
対する中谷潤人は、帝拳プロモーションが主導するAmazon Prime Video(アマゾンプライム)の看板イベント「Prime Video Presents Live Boxing」の主役としてシリーズを牽引しています。大手通信キャリア(ドコモ)と世界的ECプラットフォーム(アマゾン)という、日本国内で鎬を削る巨大資本同士のプライドが真っ向から衝突する構図です。
この放映権問題をクリアするためには、過去のメガイベントで見られた「複数プラットフォームでの同時生配信」か、あるいは後述する「国内完全PPV(ペイ・パー・ビュー)化によるプラットフォーム相乗り」というウルトラCが必要不可欠となります。いずれにせよ、両陣営のプロモーターがどのようなビジネススキームを描くかが、ファンが試合を目撃する視聴方法を決定づけます。