日本のスペシャルティコーヒーやリノベーションカフェの文脈を語る上で欠かせない存在が、菊池省三氏が手がけるカフェブランド「SHOZO」です。1988年に栃木県黒磯の古いアパートの2階を改装して生まれた「1988 CAFE SHOZO 黒磯」は、当時としては画期的な空間デザインと静謐な空気感で全国のカフェファンの聖地となりました。
取材記録や関係者の証言によると、菊池氏の原点は「観光地としての消費ではなく、街の中に静かに佇み、地元の人々と旅人が自然に交差する場所を作ること」にありました。その哲学は黒磯の通り一帯を「SHOZO通り」と呼ばれる文化発信エリアへと変貌させ、現在も那須のカフェ巡りにおいて外せない絶対的な拠点として君臨しています。
その世界観を東京で体感できる場として誕生したのがSHOZO COFFEE STORE 青山です。表参道の「COMMUNE 246」時代を経て、現在は洗練された北青山の路地裏などに拠点を構え、都心の喧騒の中にありながら那須の本店と同じ穏やかな風を届けています。