韓国の雨被害とソウル冠水の真相|半地下と排水インフラの盲点

韓国の雨被害とソウル冠水の真相|半地下と排水インフラの盲点

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映画の描写で世界的に知られることとなった「半地下住宅(パンジハ)」の水害は、単なる自然現象ではなく社会構造的な格差問題として深刻視されています。冠水が発生した際、道路に溜まった雨水は窓ガラスを突き破って滝のように部屋へ流入し、外側からの強烈な水圧によって内側からドアを開けることが不可能になります。

現地メディアの報道や被災者の手記によれば、防犯用の鉄格子が窓の外側に設置されていたことで脱出経路が完全に塞がれ、命を落とすケースが後を絶ちませんでした。行政による止水板の無償設置や移転支援金などのセーフティネットが拡充されているものの、経済的な理由から危険な半地下から抜け出せない世帯が依然として残されています。

さらに近年、浦項(ポハン)や首都圏で相次いだ「地下駐車場の冠水事故」も凄惨を極めました。「車を移動させてください」というマンション管理側の館内放送を聞き、愛車を守ろうと地下に降りた住民が、わずか数分で天井まで達した濁流に呑まれる悲劇が起きています。地下空間における水の流入スピードは人間の歩行速度や判断力を遥かに上回るため、警報発令時の地下進入がいかに危険であるかが改めて浮き彫りとなりました。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。