肥沃な土壌と寒暖差のある気候がもたらす豊かな食も、矢板の大きな求心力だ。とりわけ名高いのが、半世紀以上の歴史を積み重ねてきた「矢板りんご」である。樹上で完熟する極限まで太陽光を浴びせてから収穫するため、果肉にはたっぷりと蜜が入り、ジューシーな甘みと爽快な酸味が口いっぱいに広がる。大量流通に乗りにくく直売所や果樹園での直接販売が多いため、その鮮度と味わいからファンを惹きつけてやまない。
地元のうまいものが集まるハブとなっているのが「道の駅 やいた」だ。朝採れの高原野菜やりんごを使った特製スイーツ、地元産そば粉を使った打ち立ての蕎麦が並び、平日でも活気ある賑わいを見せている。生産者の顔が見える確かな農産物を手に入れるため、遠方からわざわざ足を運ぶリピーターが後を絶たない。