自衛官の宿命として、階級に応じた早期定年制がある。将・将補の62歳から1佐以下の50代中盤まで、民間企業の会社員が最も脂の乗った時期に制服を脱ぐことを求められる。
若くして組織を去る退職自衛官の受け皿となってきたのが、三菱重工業をはじめとする国内の防衛産業各社だ。上級幹部として人脈と調達プロセスの知見を持つ者は顧問や技術顧問として迎えられるが、現場を支えてきた曹士クラスの再就職先は警備会社や運送業界など待遇面でギャップの大きい業種に偏りがちだった。
しかし、防衛装備品の高度化とサプライチェーンの強化が急務となる現在、防衛産業側も現場の運用経験を持つ実務人材の獲得に乗り出している。階級という枠組みを離れた途端、かつての昇任スピードは意味を失い、個人の真のスキルが民間の市場価値として容赦なく値踏みされる。
これまでのキャリア人事・昇任制度は、定年後の生活設計を含めて大きな転換点を迎えている。ピラミッドの頂点を目指す出世競争を勝ち抜くことだけが正解なのか。自衛隊という巨大組織の中で、個々の隊員が自らのキャリアと命の使い道を問い直している。 (出典: 自衛隊 階級 昇進 スピード(Yahoo!ニュース))
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