映画のクライマックス、ハルコンネン軍と皇帝直属の親衛隊サルダウカーの急襲を受け、アトレイデス家は壊滅状態に陥ります。父レト公爵を失ったポールと母ジェシカは、命からがら灼熱の砂漠へと逃げ延び、そこで運命の先住民族フレメンの一団と遭遇します。
結末で描かれたのは、フレメンの戦士ジャミスとの命懸けの決闘でした。ポールは相手を殺したくない葛藤を抱えながらも、掟に従って初めて人の命を奪い、部族の一員として認められます。ラストシーンでチャニが放つ「これは始まりに過ぎない(This is only the beginning)」という台詞は、観客に対する明確なメッセージです。
この結末に隠された最重要の伏線は、ポールが見る「予知夢の恐怖」です。ポールは自身がフレメンの救世主(マフディー)として崇められた結果、全宇宙を焼き尽くす血みどろの聖戦(ジハード)を引き起こす未来を感知しています。彼が砂漠の民に加わったのは、単なる復讐のためではなく、予見された最悪の破滅をいかに回避するかという壮絶な葛藤の始まりを意味しているのです。この重層的な葛藤が、続く『デューン 砂の惑星 PART2』における圧巻の覚醒劇と残酷な決断へと直結していきます。