本作が嵐のディスコグラフィにおいて突出した神聖さを持ち続けている背景には、ライブ現場における「嵐コール」の存在があります。この楽曲がステージで鳴り響くとき、客席とステージの境界線は完全に消滅します。
イントロのドラムビートが鳴り響いた瞬間、会場全体から湧き起こる「あーらーし!あーらーし!」の大歓声。これは制作側が意図して用意した演出ではなく、ファンの自発的な熱量から生まれ、ツアーを重ねるごとに伝統として受け継がれてきたカルチャーです。SNSやネットコミュニティの反応を紐解くと、「イントロのコールを聞いただけで条件反射的に涙腺が崩壊する」「ドームの天井が抜けるかと思うほどの地鳴りのようなコールこそ嵐の現場」といった声が数多く見受けられます。
コンサートの名シーンを振り返っても、本作は常に歴史の転換点に配置されてきました。
- 10周年記念ツアー『ARASHI Anniversary Tour 5×10』(2009年):国立霞ヶ丘競技場の空に5色の巨大風船が舞い上がる中、フライングで登場したメンバーが1曲目に披露。10年の苦難と栄光を象徴する幕開けとなりました。
- 『ARASHI BLAST in Hawaii』(2014年):デビュー15周年の節目、ヘリコプターからハワイのオープンエアーなステージへ降り立ち、海風の中で熱唱。涙ぐむメンバーの表情が克明に記録されています。
- 『ARASHI Anniversary Tour 5×20』(2018-2019年):全50公演に及ぶ史上最大規模のドームツアーのオープニング。スクリーンに映し出された歴代のアーカイブ映像とともに放たれた音色に、5万5千人が息を呑みました。
どんなに会場の規模が巨大化しても、彼らは常に「一番後ろの席のファン」に届けるようにこの曲を歌い続けました。その姿勢が、楽曲に宿る「感謝」の二文字を本物の感情としてファンの心へ刻み込ませたのです。