早稲田建築のデッサン対策を行う上で、最も多くの受験生が陥りがちな罠が「美大の油絵科やデザイン科のようなデッサンを目指してしまうこと」です。東京藝術大学や武蔵野美術大学などの美大受験では、卓越した質感描写やトーンの美しさ、独特の感性が極めて高く評価されます。
一方、早稲田大学建築学科が求めるのは「設計言語としてのデッサン」です。評価されるポイントは以下の4点に集約されます。
1つ目は「正確なパースペクティブ(遠近法)」です。床や壁、天井のラインが狂っていると、それだけで建築空間として成立していないと見なされ、大幅な減点対象となります。2つ目は「光源の一貫性と陰影の論理」です。どこから光が当たり、どこに影が落ちているのかが物理的に正確でなければなりません。
3つ目は「空間の主従関係と構成力」です。画面のどこを主役に見せたいのか、視線誘導が計算されているかどうかが重要視されます。4つ目は「スケール感の明示」です。手すりの高さや階段の蹴上げ寸法など、人体のスケールに即したリアリティがあるかどうかが、建築デッサンならではの採点基準となります。