このプロダクトの根底にあるのは、「1枚の布から」という三宅一生の服作りに対する哲学だ。三角形のピースを組み合わせて平面を構成し、中に物を入れることで初めて偶発的な3次元の立体が生まれる。この革新的なアプローチは、デザイナーの松村光らを中心としたクリエイティブチームの情熱によって誕生した。株式会社イッセイ ミヤケの飽くなき素材研究と独自の技術開発が、この構造美を支えている。
独立したブランドBAO BAO ISSEY MIYAKEとして世界に認知された今も、その設計思想はブレない。フレキシブルに形を変えながらも強靭な耐久性を保つ構造は、まさに幾何学構造デザイナーズバッグの金字塔だ。工業製品的な美しさと手仕事のような温かみが同居する背景には、緻密な計算と無数のプロトタイプが存在する。