実家が医家という環境に育った舘ひろしは、高校卒業後、当初は医学部を目指して浪人生活を送っていた。しかし、単に親の敷いたレールを歩むのではなく、自分自身の力で人生を切り開きたいという思いが芽生える。葛藤の末に決断したのが、理論と美しさが同居する工学部建築学科への進学だった。
大学時代は、図面作成や構造計算に没頭する日々を過ごした。理系特有の論理的思考力と、空間を立体的に捉える感性は、後に俳優として演技の構図や立ち振る舞いを細部まで計算し尽くすプロ意識へと直結している。画面越しに見せるスマートな立ち振る舞いの裏には、理系キャンパスで養われた知的探求心とロジカルな思考が確実に息づいている。