鬱そうとした樹木に覆われ、全貌の把握が困難だった大型古墳の姿が、最新の透過型レーザー測量(LiDAR)によって瞬時に可視化される時代になった。ドローンから照射された数百万本のレーザー光は、密林の葉をすり抜けて正確な地表面の起伏を拾い上げる。結果として浮き彫りになったのは、現代の建築現場も顔負けの精緻な段築構造と、完璧な左右対称性だ。
これまで単なる盛土の崩れと考えられていた部分が、実は地滑りを防ぐための意図的な石組み構造だった例が相次いで報告されている。後円部の頂点から前方部に向かって伸びる傾斜角は、当時の幾何学知見の到達点を示しており、単なる土の山ではなく、高度に計算された「永久構造物」であったことが裏付けられつつある。