児童手当の拡充や所得制限撤廃は、長年議論されてきた子育て世帯支援の大きな柱である。かつて三原じゅん子こども政策担当大臣ら政治主導で推進された一連の改革は、高校生までの対象拡大や多子世帯への加算など、表面上は力強い支援策としてアピールされてきた。
しかし、所得制限の撤廃によって給付を受け取れる対象が広がった一方で、高所得世帯を中心に税制上の「扶養控除」見直しが同時に議論されてきた経緯がある。年間で十数万円の給付金が振り込まれたとしても、年末調整や税制の変更によって徴収額が増えれば、実質的な「手取り」の純増分は大幅に削られる。数字の表面だけを見て安心することはできない。