シディの魅力を語るうえで避けて通れないのが、彼の出生と成長の背景に横たわる凄惨な過去だ。作品の舞台となる世界では、混血という存在そのものが偏見や差別の対象となるケースが少なくない。その中でも、シディが宿す怪物の血は極めて強大であり、幼少期は自らの強大すぎる力を制御できず、孤独と恐怖の中で息をひそめて暮らすことを余儀なくされてきた。
裏設定としてファンを沸かせているのが、彼が受けた「ある実験」や「血の呪い」に関する記述である。普段の柔和な物腰からは想像もつかないが、彼の身体に刻まれた傷痕や、ふとした瞬間に覗かせる冷徹な眼光は、過去に経験した壮絶な修羅場を物語っている。自身を「化け物」と蔑み、世界から孤立しかけていた彼が、どのようにして自身の運命を受け入れ、前を向いて生きる決意を固めたのか。その心の葛藤こそが、シディという人物に圧倒的な奥行きを与えている。