新宿三井ビルを語る上で欠かせないのが、毎年8月下旬にビルのサンクンガーデン「55ひろば」で開催される「新宿三井ビル 会社対抗のど自慢大会」です。1970年代から続くこのイベントは、入居企業限定の福利厚生イベントという枠を完全に超え、現在では「サラリーマンの甲子園」「都会の奇祭」としてSNSや各種メディアでトレンド入りする夏の恒例行事となっています。
予選から本選にかけて繰り広げられるステージは、まさに圧巻の一言です。本格的なバンド生演奏をバックに、各テナント企業を代表する精鋭社員がプロ顔負けの歌唱力を披露します。さらに見逃せないのが客席の応援団です。役員から若手社員までが揃いのTシャツや法被を着用し、サイリウムやうちわを手に、大量の紙吹雪を舞い散らせながら全力で声援を送ります。普段はスーツ姿でビジネスに邁進するビジネスパーソンたちが、肩書を取り払って一体となる姿は、日本的な企業コミュニティの熱量と絆を象徴する光景と言えます。
なお、舞台となる「55ひろば」は階段状のオープンスペースとなっており、平時はランチタイムの憩いの場や各種物産展、フリーマーケットなどのイベントスペースとして親しまれています。都心の高層ビル群の谷間にありながら、空を見上げられる開放的なパブリックスペースとして機能しています。