「ショートにするとおばあちゃんぽくなってしまうのではないか」という不安の声を耳にすることが少なくありません。しかし、老けて見えるか若々しく輝くかの差は、カットの構造における明確なバランス設計にあります。シニア世代の髪型設計において最も重視すべきは、正面・横顔・後ろ姿の全方位で成立する「ひし形シルエット」の構築です。
年齢とともに頬の位置が下がり、フェイスラインが下垂気味になる変化に対して、髪の最も膨らむ位置(ウエイトポイント)を目線よりやや高めの「耳上〜こめかみライン」に設定します。これにより、視線が自然と上へと誘導され、顔全体がリフトアップしたかのような錯覚効果が生まれます。これが70代髪型若見えショートを実現するための大原則です。
さらに重要なのが、襟足(ネープ)の処理とトップの高さです。年齢を重ねると首筋のラインにも変化が現れますが、襟足を首に沿うようにすっきりと絞り込み、後頭部にふんわりとした丸みを持たせることで、メリハリのある美しい横顔が完成します。ペタンとしがちな頭頂部には細やかな段差を入れる70代ふんわりボリュームショートの技術を取り入れることで、地肌の透け感を解消し、凛とした気品を漂わせることができます。