秀岳荘の歴史を語る上で、創業者である金井伴直が遺した精神を抜きにすることはできない。かつて北大山岳部をはじめとする先人たちの冒険を支え、手作りの帆布製キスリングやヤッケを縫い上げた創業期の情熱は、現在の白石店にも脈々と受け継がれている。
スタッフの多くが自ら山に入り、川を下り、雪山を滑走する筋金入りのプレイヤーだ。「先週、大雪山系で吹雪かれた時にこのグローブを試したけれど、操作性は抜群だった」「このバーナーは零下15度を超えると火力が落ちる」。カタログスペックを読み上げるだけの接客とは次元が違う。失敗と成功の実体験に基づいた言葉だからこそ、命を預ける道具を選ぶ買い手の心に深く刺さる。