がん治療の現場は、ここ数年で劇的な変革を遂げた。2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑特別教授らの画期的な研究成果に基づく免疫チェックポイント阻害薬の登場は、従来の抗がん剤や放射線治療の領域を超え、治療の選択肢を飛躍的に広げた。
最先端の腫瘍学においては、遺伝子変異を特定して最適な薬剤を投与するプレシジョン・メディシン(個別化医療)が確立されている。しかし、いかに先進的な薬物療法が登場しようとも、早期発見によって患者の体力や免疫機能が十分に保たれている状態で治療を開始することに越したことはない。初期段階での介入こそが、新薬の効果を最大限に引き出し、治療後のQOL(生活の質)を維持する決定打となる。