就活生や転職希望者の間で混同されがちなのが、「動画面接(録画選考)」と「AI面接」の違いです。従来の録画動画面接は、あらかじめ決められた設問に対して撮影した動画データを企業の採用担当者が後日目視で確認し、合否を判定していました。これに対し、新卒就活AI選考の主流となったAI面接は、受験者が回答した音声・映像データをAIが直接解析し、スコアリングまでを自動で行います。
AI面接の仕組みは、主に3つの解析レイヤーで構成されています。第1に、回答内容をテキスト化して文脈やキーワードの妥当性を測る自然言語処理(NLP)。第2に、声のトーン、抑揚、話す速度、沈黙の時間を測定する音響・音声解析。第3に、視線のブレや顔の筋肉の動き、表情の明るさを捉える画像・表情解析です。これらを総合的に処理し、企業の求めるペルソナ(活躍人材モデル)のデータと照合することで、瞬時にパーソナリティやコンピテンシーを測定します。
大手金融機関や総合商社、ITメガベンチャーなど、AI面接導入企業一覧には何万人ものエントリーが殺到する人気企業が名を連ねています。数千・数万人に及ぶエントリーシートや1次面接を短期間で処理し、面接官の主観的バイアスを排除して均質な選考を行うためのインフラとして、AI面接は完全に定着しています。