一昔前の既婚者同士の出会いといえば、ホテルや飲食店を貸し切って行われる既婚者サークルの合コンパーティーが主流だった。しかし、対面イベントには「現地へ向かう途中の目撃リスク」「その場に知り合いが居合わせる危険」「参加費の高騰」という構造的な欠陥があった。
時代は変わり、デジタル化によって状況は一変した。婚外恋愛を求める男女の心理は、肉体関係の誇示から「日常のストレスを分かち合える癒やし」「男として、女としての自己肯定感の回復」へとシフトしている。家庭内での役割(父・母・夫・妻)に押し潰されそうな現代人が、素の自分に戻れる場所としてセカンドパートナーを求める傾向が強まっている。
デジタル空間でのやり取りは、事前にテキストで相手の倫理観や家庭環境、求める距離感をすり合わせられる利点がある。衝動的な過ちを避け、極めて計画的かつ安全に関係をコントロールしたいという現代人の心理が、アプリシフトを決定づけた。