降板後も『スーパーJチャンネル』の初代メインキャスターや、日曜朝の激論空間であった『サンデープロジェクト』など、重厚な看板報道番組を長年牽引した。だが2010年代に入ると、徐々にレギュラー出演は減少していく。この「露出激減」の背景には、放送業界全体の構造変化と、彼女自身の美学が深く絡み合っている。
過度なエンタメ化とスピード至上主義に傾斜していった地上波テレビ。ファクトを丁寧に掘り下げ、言葉の重みを大切にしてきたベテランにとって、刹那的な消費を求めるスタジオの空気は次第に違和感へと変わっていったのかもしれない。無理にポジションにしがみつくのではなく、自分が納得できる言葉だけを届ける場へとシフトする。露出の減少は衰退ではなく、表現者としての純度を保つための意識的な選択だった。