根本的な違いは原料にある。コチジャンはもち米や米粉、大豆麹、唐辛子粉、塩を主原料とし、澱粉が糖化することで強い甘味と粘り気が生まれる。対する豆板醤は、発酵させたそら豆に唐辛子や塩、大豆油を加えてじっくり熟成させる。塩分濃度も大きく異なり、豆板醤は塩気が非常に強く、加熱することで立ち上る香ばしさが持ち味だ。
日本の家庭で親しまれているユウキ食品の製品や、香港の名門ブランドである李錦記のラインナップを見ても、その仕込みと製法の違いは歴然としている。近年の調味料産業における技術革新により、本場の伝統製法を再現した深みのあるペーストが手軽に入手できるようになり、家庭内での使い分けの重要性は一層高まっている。