皇室の歴史を追ったNHKオンデマンドなどのアーカイブや、秀逸な政治ドキュメンタリーを振り返ると、旧宮家の人々が戦後社会で辿った知られざる足跡が浮かび上がる。彼らは特権を奪われた後、実業家や研究者、スポーツ界の指導者として自立したキャリアを築いてきた。
彼らは決して「復帰を待ち望む影の皇族」として生きてきたわけではない。日本の近代化と戦後復興を一般市民と同じ目線で支えてきた誇り高き市民である。この生々しい人間ドラマを抜きにして、単なる血統のパズルのように皇籍復帰を語ることは、当事者に対する礼を欠く行為と言わざるを得ない。