「記者クラブはいらない」批判が噴出する最大の理由は、公的な情報源へのアクセス権を特定のメディア企業が独占してきた閉鎖的な構造にある。官公庁の庁舎内に無償提供される記者室、デスクや光熱費まで公費で賄われる優遇措置――。これらは本来、国民に迅速な報道を届けるための便宜に過ぎなかった。しかし現実には、新規参入を拒む強固な参入障壁として機能してきた歴史がある。
日本新聞協会の加盟社を中心とする大手メディアは、会見への参加権や事前質問の取りまとめ権限を自社内で独占してきた。結果として、省庁の発表した広報資料を横並びで記事化する「発表報道」が常態化。権力に対する監視機能を発揮するどころか、行政機構の広報機関へと成り下がっているとの厳しい視線が注がれている。