運ばれてきた瞬間、誰もが思わず目を見張る。直径20センチはあろうかという大輪の花を咲かせたような円盤状のごぼう天。どんぶりのフチを軽々と越え、まるで宙に浮いているかのような存在感を放つ。一口かじれば、衣のカリッとした軽快な音とともに、ごぼう特有の芳醇な香りと大地の滋味が口いっぱいに広がる。最初はサクサクとした食感を存分に楽しみ、次第に出汁に浸して衣がジュワッと旨味を吸い込んだ変化を味わう。この二段階の食感体験こそが醍醐味だ。
そして、その揚げ物に負けない主役が麺である。一見すると春雨や温麺を思わせるほど薄っすらと透き通った麺は、口に含むと驚くほどの滑らかさと、伸びやかなモチモチ感、そしてしっかりとした弾力を併せ持つ。福岡の麺文化に新風を吹き込んだこの独自の麺と天ぷらのコンビネーションは、一度食べたら忘れられない強烈な記憶を刻み込む。