近年急速に進むCAD/CAM技術の普及や3Dプリンターの導入は、現場の労働環境を劇的に変える救世主として語られる場面が増えました。確かに、石膏模型の削り出しやワックスアップといったアナログな手作業から、PC画面上の設計作業への移行は肉体的負担を大幅に軽減しています。
しかし、ここには業界外からは見えにくい盲点が存在します。
高額なデジタル設備を導入できる大手ラボや資本力のある医院と、投資余力のない小規模ラボとの間で「二極化」が加速しています。さらに、設計作業がデジタル化されたことで作業スピードが上がった結果、医院側から求められる納期がさらに短縮され、「1人あたりの処理件数が増加して結局拘束時間が減らない」という新たな疲弊を生んでいる現場も少なくありません。