ハワイ料理界の父と称される伝説のシェフ、サム・チョイ氏は、ポキづくりの命は「素材の扱い方」にあると強調する。スーパーや魚屋で選ぶべきは、水分が抜け落ちていない良質なキハダマグロだ。ドリップが出ている場合は、ペーパータオルで丁寧に吸い取ることが臭みを消す絶対条件となる。
さらに、切り身の表面をコーティングして鮮度と旨味を閉じ込めるのが、香ばしい風味を誇る純正ごま油の役割だ。醤油などの塩分を含んだ調味料を和える前に、まずは少量の油で魚肉の表面を軽く膜のように覆う。この一工夫により、塩分によってマグロの水分が脱水され、身がパサつくのを防ぐことができるのだ。