エルサ役を務めた松たか子とのデュエットは、作品全体の感情的なクライマックスを支えている。抑圧された感情を解き放つエルサの力強く切ない歌声に対し、アナの歌声はどこまでも真っ直ぐな希望と情熱に満ちている。対照的な二人の声質が見事なハーモニーを奏でた時、スクリーンには目に見えない姉妹の絆が立ち現れた。
互いの表現を引き出し合うような二人の声の交錯は、録音ブースという孤立した空間で作られたことを忘れさせるほどの臨場感を生み出した。二人の実力派による奇跡的な化学反応は、日本の吹き替え史に残る名演として讃えられている。